打鍵の感覚(1)~鍵盤を「押さない」~
打鍵をするときに鍵盤を弾くイメージを捨てて、その向こうでハンマーが弦を打つところをイメージしてみることをオススメします。
ピアノは他の楽器に比べ、楽器そのもののメカニズムが複雑です。
そのために、指で弦を直接弾いたり、手で持った弓で弦を擦るような楽器に比べると、
指、あるいは体が直接発音に関わっているという意識がどうしても希薄になってきます。
ピアノにおける「打鍵」
とは鍵盤を押すことではなく、
鍵盤のシーソーの向こう側でハンマーを飛ばすことです。
打鍵の向こう側でハンマーが弦に向かって投げ放たれ、弦を打つところまでをイメージして打鍵することで、
音を聞いている耳の位置は、
鍵盤上ではなくなり、音を聴いている第三者の側へと一歩近づくことができます。
に続きます。
松岡優明