遠近感が音に立体感を与える

こんばんは。

松岡音楽教室講師の松岡優明です。

遠近感をイメージする方法は、
音に立体感を与えるために非常に効果的です。

色彩豊かなディナーミクは、聴いている人に聞かせたい声部をしっかりと届けることにも繋がります。

小さな音での表現においてしばしば見られる方法は幾つかあります。

体をすぼめ、まるで自分の体がその小さな音の中に入りこんでしまおうとするかのような演奏、

「弱い」あるいは「ゆっくりした慎重な打鍵」などをイメージしてコントロールするような方法、

指を固めグッと鍵盤をそこまで静かに押し込むような方法
などです。

音は「コントロールする」という発想によってしばしば音楽的な意味から逸脱してしまうことがあります。

「弱い」という発想を変え、
「音を遠くに配置する」というようなイメージの仕方に慣れることで、

成功率が格段に上がるだけでなく、

豊かな表現力を伴うでしょう。

鍵盤をコントロールすることで音が音楽的な意味を失ってしまうことは、
たとえ音が揃っていて尚且つ望む音量が獲得されていたとしても、

本末転倒であると思うのです。

望む音のイメージを強弱としてではなく、より明確なイメージを持つことで、
音は確実な音楽的な意味を持った美しいものになるでしょう。

松岡音楽教室
松岡優明

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